田村 卓也
生産本部 エレベーター設計部
2017年入社/工学部 機械航空学科
※所属は取材当時のものです。
エレベーター設計の全体計画と、巻上機および昇降路内に取り付ける機器類の設計手配を担う。「配属当初は、比較的小規模なビルに納入するエレベーターの設計を担当。徐々に自社製品についての理解を深めていき、大規模なビルに納入するエレベーターや特殊な仕様が付加されているエレベーターの設計を任されるようになり、今に至ります。」
EVERYDAY LIFE
当たり前をつくっていく
日本有数の高さを誇る高層ビルの、
難仕様のエレベーターの設計に挑む
5年目に日本有数の大規模プロジェクトに携わったことが印象に残っています。そのビルには、当社の昇降機が100台以上納入されており、私はこのうちの31台のエレベーターの設計を担当しました。同ビルは日本有数の高さを誇る高層ビルであり、展望エレベーターや長行程(昇降行程が長い)のエレベーター、ダブルデッキエレベーター、100人以上が乗車できる超大容量エレベーターなど、さまざまな仕様のエレベーターがあります。当社にとってもものすごく大きなプロジェクトですが、私としても設計者としての腕が試されることになる、と奮い立ったことを覚えています。
中でも苦労したのは、展望エレベーターです。このエレベーターの特徴は、ビルの外側からエレベーターが動く様子が見えるガラス張りであることです。普段は見えない配線などの機器も外から見えるため、エレベーターの中からは見晴らしが良く、ビルの外からはエレベーター機器がきれいに見えるように工夫した設計を行いました。また、長行程のエレベーターに関しても、国内に前例のない昇降行程で苦労したことを今でも覚えています。そんな中、営業技術部門職や製品開発部門、施工部門など、各部門のプロジェクトメンバーと綿密な打ち合わせを重ねつつ、一つ一つ難題をクリアしながら設計を進め、最終的には無事にエレベーターを納入。竣工後、多くのお客さまで賑わう現地の映像をテレビで見た時は大きな感慨を覚えました。

Q1
日立ビルシステムに入社を決めた理由
当社の会社説明会で、生活の中で何気なく使っていたエレベーターやエスカレーターの仕組みを知ったことが志望したきっかけです。エレベーターを動かすための巻上機一つ取っても面白いなと。自分もエレベーターを作ってみたいと思ったことから入社を決めました。
Q2
入社して感じる日立ビルシステムの魅力
課題や困難に対して、みんなで協力して取り組む、アットホームで風通しの良い職場であること。設計に取り組んでいく中で、「ここ、どうしようかな」と悩んだり、どうやって解決すればいいか、困ったりした時も、先輩や上司、さらには他部署の先輩に、気軽に聞きに行って協力を得ることができます。
Q3
今後挑戦してみたいこと
さらなる超高層ビルの大規模プロジェクトに納入するエレベーターの設計に携わり、より良いエレベーターを納めること。また、今は個別の案件の設計を担っていますが、ゆくゆくは、複数の案件を取りまとめるなど、マネジメント業務にも挑戦したいと思っています。
Q4
応募者へのメッセージ
日本国内向けの仕事だけでなく、海外の関連会社と協力する仕事も多く、海外出張の機会もあるため、グローバルに活躍したい方にもお勧めです。私自身、これまで、タイと中国に出張する機会があり、中国の関連会社とは日常的にWeb会議を行なっています。
MY JOB TYPE
私の仕事
それぞれのお客さまのご要望に合わせて、
エレベーター全体の仕様設計を担う
エレベーターは、かご、巻上機、昇降路の中のレール、それらを動かすソフトウエア、制御盤など、さまざまなパートで構成されています。私が所属する計画設計グループのミッションは、それらのパートの設計を担う各部門に対して、「今回のエレベーターはこういう仕様で設計してください」という、全体計画の指示を出すこと。また、巻上機および昇降路内に取り付ける機器類の設計手配も行なっています。その中で難しさを感じるのは、ビルの用途や日本の厳しい耐震基準などにより、構造が多様化・複雑化しているビルに対して、お客さまの求める仕様のエレベーターを、それぞれの案件に合わせて設計し、納めることです。例えば、超高層ビルの場合、エレベーターが走行する距離が非常に長くなり、それに伴って巻上機に大きなパワーが求められます。しかし、パワーを上げることで、騒音が大きくなってはいけません。そうしたところを技術的にクリアし、乗り心地の良いエレベーターをめざしていくところに、設計者としての力が問われます。私が設計を終え、建物が竣工するまで数年かかりますが、製品が実際に製作され、お客さまのビルに納入されるといつも大きな喜びを感じます。

KEYWORD仕事のキーワード
- オーダーメイドにはモノを作る楽しみがある
- 全国各地、海外も いろんなビルに詳しくなる
- 振動や騒音を押さえて乗り心地を担保
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