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株式会社日立ビルシステム

「ビルのエネルギー消費」の実態を24時間で見てみると、消費されるエネルギーが時間帯によって変化していることがわかります。
今回は、その特徴から時間帯を4つに区切り、それぞれの省エネ対策を考えてみました。
日常的にできる工夫から省エネのための設備投資やリニューアルまで、省エネルギーの取り組みは、エネルギーの削減とともにビルの維持管理費の削減も可能にします。
監修: 三船俊治氏
(財団法人・省エネルギーセンター技術部ビル調査グループ技術専門職)

point1:夏場は朝日の熱をブラインドで軽減する

オフィスビルの1日のエネルギー消費を、時間帯によって4つに区分け(図)してみました。
“始業時間前”は、出社してきた人たちが次々とエアコンや照明のスイッチを入れるため、エネルギーが急激に大量消費されるのが特徴です。
とくに夏の時期は朝から室内の温度が上昇しているので、エアコンのスイッチを急いでONにする傾向が強いようです。
この時間の省エネは、朝の日差しを入れないよう、前日の業務終了時に東の窓のブラインドを閉めることです。この対策により、室内の温度の上昇を防ぎ、短時間で冷房効果を高めることが可能になります。
また、エアコンの運転を開始するときは、外気の取入れをカットして負荷の軽減に努めるように工夫し、効率のよい冷房運転ができるように心がけましょう。

ビル管理における電力使用イメージの画像
ビル管理における電力使用イメージ

point2:ピーク時間帯はまめに電気を切りましょう

多くの人が活動しているピーク時間帯は、一日のうちでもっともエネルギーの消費量が増えてきます。ここでは、エネルギーを使用する人たち自らが、省エネに努めることが求められます。
たとえば、冷暖房機の温度を、政府推奨設定温度の[夏:28℃、冬:20℃]の省エネモードにしたり、昼休みに一部の照明を消したりすることで、エネルギーの消費を抑えることが可能になります。
ちなみに、室温を政府推奨温度に設定した場合は、冷熱機器消費エネルギーの約17%の省エネを達成。昼休み消灯[全点灯率を80%と仮定し、このうち3割を消灯]を実践した場合は、照明電力消費量の約2.4%の省エネが達成できるといわれています。

point3:残業時は不要な電気を使わず効率良く仕事をしましょう

残業時間帯は、業務開始の時間帯に比べて、エネルギーの消費量が緩やかに下降してきます。
この時間の省エネ対策は、まず、必要な場所以外の照明を消すことです。業務の終了した機器の電源も切り、コンセント部分の負荷を軽減しましょう。さらに、共有部分の照明を部分点灯に切り替えることも大切です。
冷暖房機器は、終了時間前に熱源を停止して、装置内の熱を有効に活用します。退出時間が近づいたら、エアコンを送風運転にすることで、エネルギーを効果的に使用することができます。
人がいなくなったフロアの給湯温水器や洗浄便器の電源を夜間モードにして、エネルギーの無駄を省くようにしましょう。

point4:非使用時間帯(夜間・休日)こそ省エネのポイント

非使用時間になると、多くの空調機が運転を停止し、大半の照明が消灯されます。
この時間のエネルギーは昼夜を分かたず使用されているため、エネルギー消費のベースになっています。
つまり、この時間のエネルギー消費を抑えることは、年間を通じた省エネ効果に繋がるわけです。
夜は、夜間運転のエレベーターの台数を減らし、自動販売機などは可能ならタイマー制御にします(自販機の内容物によって注意が必要)。冬場は商品を温めるためのエネルギーが高いので、運転時間の制御は大きな効果が期待できます。
このほか、夜間の巡回時に不要な照明や換気の有無を確認して、無駄があればスイッチを切るようにします。ちなみに、12Wの蛍光ランプ(1本)の電気代は1時間約0.5円ですから、1日1時間多く消すと年間で約183円の節約になります。(東京電力調べ)

point5:新たな設備投資やリニューアルによる省エネ

省エネのイメージイラスト

タイミングが合えば、投資やリニューアルによる省エネも考えてみましょう。
既存の照明器具をインバータ型に更新して、蛍光管を40形から32形に変えると、約24%の省エネになります。
これは、冷却水や冷温水ポンプにもいえることで、これらにインバータを設置して流量調節すると、約30%の省エネが達成できます。