オーダー型乗用エレベーター：緊急時の対応
初期微動感知地震時管制運転（リスタート機能付き）
地震の初期微動を感知し、利用者の避難を誘導します
地震発生時、強く揺れる主要動（S波）が来る前の、初期微動（P波）を感知し、最寄り階で自動停止。戸を開き、利用者の避難を誘導します。主要動を感知しない弱い地震のときは、一定時間が過ぎた後、自動的に運転を再開します。また、S波感知器により強い地震を検知した場合は、専門の技術者による点検が終わるまで、戸を閉じて運転を休止します。
初期微動感知地震時管制運転フロー
アニメで動作を見る
画像をクリックするとモーダルウィンドウを表示します。
非常停止時
非常停止時の外部との連絡誘導
アナウンスは日本語のみとなります
地震時管制運転時（ケース1）
地震時の避難誘導（誘導表示に沿って避難）
アナウンスは日本語のみとなります
地震時管制運転時（ケース2）
地震時の避難誘導（運転休止後の誘導指示で避難）
アナウンスは日本語のみとなります
※ 停電時用の電源確保のため、停電時自動着床装置または自家発電源の設置が必要となります。
リスタート機能
地震時管制運転中に安全装置が動作し、階間に非常停止した場合でも、安全装置が復帰すれば最寄り階への運転を行います。閉じ込め被害を低減するための機能です。
緊急地震速報利用地震時管制運転
初期微動感知地震時管制運転に、気象庁発表の「緊急地震速報」を併用します。「緊急地震速報」の情報を受信すると、エレベーターは地震時管制運転に入り、運転中のエレベーターは最寄り階に着床して乗客の避難を誘導します。
※ 緊急地震速報の受信装置は別途工事です。エレベーターへの指令はこの受信装置からの無電圧接点により発せられます。
長周期センサー地震時管制運転システム
ロープなど長尺物の振れを素早く予測。管制運転によりトラブルを未然に防ぎます
揺れの周期が数秒以上でゆっくりと揺れる「長周期地震動*」に対応し、エレベーターのロープや制御ケーブルなど長尺物の相対振れを予測し、振れの大きさに応じて最適な管制運転を行います。乗客はもちろん、エレベーター機器も地震から守る、耐震性の高いエレベーターシステムを構築します。
地震が震源地から150～200km程度離れた堆積層の平野に伝播すると発生しやすい、数秒以上の比較的長い周期の地震動のこと。高層建物自身の固有周期と堆積層平野部地盤の固有周期が近い場合には、建物が共振し、数分以上にわたり揺れが継続することがあります。
このシステムは建物上部のエレベーター機械室加速度から長尺物振れ量の予測演算を行いますので、建物の固有周期データのご提示をお願いいたします。
非常用エレベーター
非常用エレベーターは、火災時に消防隊が消火作業および救出作業に使用するものです。
建築基準法により、高さ31mを超える建築物に設置することが義務づけられているほか、次の項目が特別に規定されています。
- 消火作業に必要な機材を運ぶためのかご内法・出入口幅寸法
- 消火作業のためのエレベーターホールの面積
- 消火作業、救出作業を容易にするための配置上の制約
- 消火作業上、ドアが開いた状態でも運転できる特別な考慮
- 消防隊到着後すぐに使用できるよう呼び戻しスイッチの設置
- 非常用エレベーターである旨の標識など
定格速度は60m⁄min以上をラインアップしています。
