日立ビルシステムは昇降機やビルソリューションを中心としたビルシステム事業を通じて、「D(だれもが)」「E(えがおで)」「I(いっしょに)」安心してありのままの自分でいられる企業文化を育み、お互いを支え合い、協力し合うことが、イノベーションの創出とパフォーマンスの向上につながると考えています。
日立は、1910年の創業以来、「和」「誠」「開拓者精神」という価値観を大切にしてきました。 これらは単なる理念ではなく、今も私たちのリーダーシップ、協働、イノベーションの指針です。
多様な視点を活用するためのアプローチについて、日立創業の精神に照らすと、次のように解釈できます。

安全という絶対条件のもと、成長を実現するとき。
一人一人の意見を尊重し、違いから学び、知恵に変えよう。
私たちの原点は、日立創業の「和」の精神。
今あらためて立ち帰り、「和」をアップデートしていこう。
日立ビルシステムを含む日立のビルシステム事業においては、持続可能な社会の実現およびSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献するため、企業としての責任のもと、事業活動においてDEI(ダイバーシティ・エクィティ・インクルージョン)をイノベーションと成長の源泉ととらえ、「(D)だれもが」「(E)えがおで」「(I)いっしょに」暮らせる社会の実現のために以下の項目を実施します。
ダイバーシティ(多様性)とは … 従業員一人一人の個性を互いに認め合い、尊重することです。個性にはバックグラウンド、年齢、性別、セクシャリティ、家族構成、障がい、人種、国籍、民族、宗教、働き方などが含まれます。「だれもが」自分らしく働ける環境が高いパフォーマンスを生み出します。
エクイティ(公正性)とは … 従業員がダイバーシティの概念に基づき、それぞれの個性や状況に応じた支援や機会を与えられ、挑戦する機会を持てることです。すべての人に同じ機会を提供する「イクオリティ(平等)」とは異なり、一人一人に合った、能力を最大限に発揮し、「えがおで」過ごせる働きやすい環境を作ります。
インクルージョン(包括性)とは … 従業員一人一人の個性や意見が尊重され、組織に関与する意識を持てることを意味しています。多様な視点や背景を認め、補い合い、大きな目標や挑戦に「いっしょに」取り組むことで、新たなアイデアやイノベーションが生まれ、組織に貢献するとともに成長へとつながります。
日立ビルシステムでは、DEIを重要戦略の一つとして位置付け、その推進に向けて、2024年に「CSR本部」を新設しました。さらに、DEIをより専門的かつ迅速に社内へ浸透させることを目的に、CSR本部内に「DE&I部」を新設しました。「(D)だれもが」「(E)えがおで」「(I)いっしょに」働く職場づくりのためのグループ規則の制定や社内の啓発施策の策定・実施を推進しています。
| 年度 | 2024 | 2025(目標) | 2027(目標) | 2030(目標) |
|---|---|---|---|---|
| 比率 | 3.7% | 4.0% | 6.0% | 10.0% |
| 年度 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025(目標) | 2026(目標) | 2027(目標) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 取得率 | 29.3% | 38.9% | 53.7% | 100% | 100% | 100% |
DEIの目的や取り組みの意義を深く理解してもらうため、全国の事業所・支社に出向いてのタウンホールミーティングを継続的に実施しています。また、経営幹部によるパネルディスカッションを通じて、経営層の考えやメッセージを従業員へ直接届ける機会を設け、組織全体でDEIへの理解と共感を高めています。こうした対話型の取り組みにより、従業員一人一人がDEIを自分ごととして捉え、日々の業務に生かせるように支援しています。

新入社員、新任チームリーダー、主任・係長、管理職といった各階層に応じたテーマ設定のもと、階層別研修を実施しています。キャリア段階に応じて必要となるDEIの視点やスキルを体系的に学べるよう設計しており、全社的なDEI理解の促進につなげています。
DEIをさらに浸透させるためには、誰もが無意識に持つ思い込み(アンコンシャス・バイアス)に向き合うことが不可欠です。当社では、全従業員を対象にeラーニングによる基礎理解の促進を行うとともに、VRを活用した体験型セミナーを実施しています。これにより、日常のコミュニケーションや判断の中に潜むバイアスに気づき、職場での行動変容へつなげることをめざしています。

共働き家庭の増加に伴い、「性別役割分担」への固定観念を見直し、性別にかかわらず育児休暇を取得しやすい環境づくりがこれまで以上に重要となっています。
当社では、育児休暇を単なる「休業」ではなく、未来を担う世代を育てる大切な業務=「育業」と捉え、男性従業員が育児休暇を“当たり前に”取得し、当事者だけでなく、会社・職場全体で支え合うことで、インクルーシブな企業文化の醸成をめざしているほか、全国の事業所・支社で以下の取り組みを進めています。
また、社会全体での「育業」推進に貢献するため、以下の外部イニシアチブにも参加しています。
これらの取り組みを通じて、男性育児休暇の取得促進と、家庭と仕事を両立できるインクルーシブな職場環境づくりを継続していきます。
当社は、事業の性質もあり歴史的に男性比率が高い業種ではあるものの、近年は採用段階から女性の割合が高まっており、公正で透明性のある機会提供とキャリア支援により、女性管理職の数は着実に増えております。今後も多様な人財が活躍できる環境整備を継続し、性別に関係なく能力を発揮できる組織づくりを推進します。
エクイティとインクルージョンの観点から、女性従業員のキャリア形成を体系的に支援するため、「キャリアデザインプログラム」や「メンタリングプログラム」を実施しています。メンタリングプログラムでは、先輩女性管理職がメンターとして指導・助言を行い、ワークライフバランスの実現やマネジメントスキル習得に関する悩み・不安の解消をサポートしています。また、女性活躍には個人の努力だけでなく、周囲の理解と組織文化づくりが不可欠であるとの考えから、性別を問わず参加できる対話型プログラム「Women’s Meeting」を開催しています。女性幹部や管理職によるキャリア講話、およびグループディスカッションを通じて、女性活躍を阻む障壁や日々の課題を共有します。参加者がそこで得た課題意識や気づきを職場へ持ち帰ることで、組織全体の理解促進と行動変容につながる場となっています。
