JR九州が熊本駅周辺で進めている再開発プロジェクトとして駅舎のリニューアル、オフィスビル、マンション、駐車場等の開発があります。この度、再開発プロジェクトの中心的な役割を担う「JR熊本駅ビル」が完成しました。建物は1階から6階に物販店舗、6階及び7階に飲食店舗、7階及び8階に映画館、8階及び9階に結婚式場とチャペル、9階から12階にホテルが入居している大規模な複合ビルとなっています。
建物の特徴はブラックを基調にした外観で建物入口部に大きくせり出した大屋根や低層部の店舗と高層部のホテルをダイナミックにずらすことで、熊本城をイメージしたデザインになっています。建物内部は入口に面した箇所に1階から7階まで高さ35mの吹き抜け空間があり周囲に滝や緑を配置して熊本の雄大な自然を表現しています。また、大屋根の上部は屋外庭園になっており遊具施設や加藤清正公を祀る神社があります。
建物外観
昇降機設備は、エレベーター24台、エスカレーター22台、小荷物専用昇降機1台の合計47台が設置されています。その中で日立はエレベーター24台、小荷物専用昇降機1台を納入しました。
店舗客用エレベーターの特徴は、建物デザインコンセプトに用いられているブラックや木を基調にしており、乗場側はブラックの塗装や化粧シートでかご内は木目調のシート貼りとしています。また、店舗シャトル用エレベーターのかご背面にはデジタルサイネージ用として55インチの液晶モニターを設け、エレベーターが停止している時は画面表示を消して車いす鏡の状態にし走行開始と同時に画面表示に切り替えてデジタルサイネージを表示するようにしています。ホテル客用エレベーターの特徴として、シャトル用エレベーターは乗場側がゴールドで、かご内はブラックのカラーステンレス材を採用しています。上層階のエレベーターは、乗場側がゴールドの化粧シート貼りとし、かご内はレザー調の化粧シート貼りで手摺りはサイズの大きい天然木材の表面を凹凸に削る「なぐり加工」を採用することで重厚で高級感のある空間を演出しています。
店舗客用エレベーター
乗り場側はブラック
かご内は木目調
ホテル客用
エレベーター
かご内はブラックの
カラーステンレス
号機 | 用途 | 運転方式 | 積載質量 (kg) |
定員 (名) |
速度 (m/min) |
台数 (台) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ELV1、2 | 乗用 | 群乗合全自動方式 | 1600 | 24 | 105 | 2 | |
ELV3、4、5、6 | 〃 | 〃 | 1600 | 24 | 105 | 4 | |
ELV7、8 | 〃 | 〃 | 1350 | 20 | 105 | 2 | 店舗シャトル用 |
ELV9、10 | 〃 | 〃 | 1350 | 20 | 105 | 2 | 〃 |
ELV11、12 | 〃 | 〃 | 1600 | 24 | 105 | 2 | ホテルシャトル用 |
ELV13 | 人荷用 | 乗合全自動方式 | 1150 | 17 | 105 | 1 | 兼非常用 |
ELV14 | 〃 | 〃 | 1150 | 17 | 105 | 1 | 〃 |
ELV15 | 〃 | 群乗合全自動方式 | 1900 | 29 | 105 | 1 | 〃 |
ELV16 | 〃 | 2000 | 30 | 105 | 1 | 〃 | |
ELV17~19 | 〃 | 全自動群管理方式 | 1600 | 24 | 105 | 3 | |
ELV20 | 乗用 | 乗合全自動方式 | 450 | 6 | 45 | 1 | |
ELV21、22 | 〃 | 群乗合全自動方式 | 1000 | 15 | 90 | 2 | |
ELV23、24 | 〃 | 〃 | 1000 | 15 | 60 | 2 |
号機 | 用途 | 運転方式 | 積載質量 (kg) |
速度 (m/min) |
台数 (台) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ELV25 | フロアタイプ | 相互階押しボタン方式 | 300 | 45 | 1 |