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ニュースリリース:2012年


2012年12月12日

エレベーターのリニューアル商品「G_Select(ジーセレクト)」を発売
エレベーターのリニューアル工事期間を大幅に短縮

 株式会社日立ビルシステム(取締役社長:佐々木英一/以下、日立ビルシステム)は、既設エレベーターの安全増し対応として、株式会社日立製作所(執行役社長:中西宏明/以下、日立)が新開発した、二重ブレーキを標準装備する高効率・省エネルギーのリニューアル専用ギヤレス巻上機を採用し、既設巻上機をこの巻上機へ交換する事を中心としたエレベーターのリニューアル商品「G_Select(ジーセレクト)」を12月12日から発売します。「G_Select」では、戸開走行保護装置*1などを有するセレクト1、2009年9月に施行された「改正建築基準法施行令」および「昇降機耐震設計・施工指針の改定」に対応した各種安全対策*2を有するセレクト2、意匠の刷新まで行うセレクト3、福祉対応機能追加まで行うセレクト4のメニューを用意し、ニーズに適した「価格・工事期間・付加価値」を選択できます。全てのメニューを選択した場合でも、かご枠や乗り場ドアなどの既設品をできるだけ活用することで、準撤去新設リニューアル*3を実施した場合と比較して、工事期間を25日間から最短で14日間に短縮*4することが可能です。

 「G_Select」の適用対象は、設置後20年以上を経過した日立製のロープ式標準型エレベーター約26,000台です。販売価格は、「改正建築基準法施行令」に対応した各種安全対策を有するセレクト2で850万円*5程度、2013年度の販売目標は1,000台です。

「G_Select」発売の背景

 日立ビルシステムでは、エレベーターのリニューアル商品として、業界に先駆けて1991年に「制御リニューアル*6」を発売し、社会動向の変化に応じた各種安全・防災対策をリニューアルプランとしてメニュー化した上で、設置後20年以上経過しているエレベーターを対象に、これまで約22,000台のリニューアルを行ってきました。昨年、国土交通省から「既設エレベーターの安全性確保に向けての考え方*7」が示されるなど、既設昇降機に対する安全増しのニーズが更に高まっていますが、従来のリニューアル商品は、既設エレベーターへの戸開走行保護装置の導入には、標準メニューとしては対応していませんでした。そこでこのたび、日立が新開発した、戸開走行保護装置に対応する二重ブレーキ標準装備のギヤレス巻上機を採用したリニューアル商品「G_Select」を発売することにしました。これにより、安全増しや省エネルギーなどリニューアルに対する多岐にわたるお客さまのニーズや、今後見込まれる設置後20年以上経過したエレベーターのリニューアル需要の増加に対応します。

「G_Select」の特長

1.ニーズに応じて4つのセレクトメニューの中から選択可能

 エレベーターの使用状況などに合わせて4つのセレクトメニューの中からリニューアル内容を選択できます。セレクト2~4の工事期間は、「セレクト1部分とそれ以外」といったように、セレクト単位で分割することも可能です。なお、分割して工事を行った場合は、連続で行うよりもトータル日数が長くなります。

(1) 各セレクトメニューの特長と主な更新・追加内容*8

セレクト1 ギヤレス巻上機を採用し、戸開走行保護装置、初期微動感知地震時管制運転、LED照明、液晶インジケーター付かご内操作盤など、現代のニーズにマッチした機能を完備した基本メニューです。
セレクト2*9 セレクト1に加え、「改正建築基準法施行令」に対応した安全対策として、耐震構造強化、停電時自動着床装置を追加するメニューです。
セレクト3 セレクト2に加え、LED天井照明一式、かご内シート貼り、床タイル張替えなど、主にかご内の意匠性を向上させるほか、ドア開閉装置を交換するメニューです。
セレクト4 セレクト3に加え、かごを一式交換し、手すりなどの福祉対応機能の追加や乗り場の塗装などを行う最上級メニューです。

(2) 各セレクトメニューの工事期間

図 メニュー構成

2.日立が新開発した、二重ブレーキ標準装備の高効率型ギヤレス巻上機を採用

 改正建築基準法施行令対応の二重ブレーキを採用、戸開走行保護装置の機能も満たしています。また高効率モーターの採用により、最大67%の省エネルギー*10が図れます。加えて、機械室の騒音やかご走行時の振動が低減できます。

3.LED照明採用により大幅な省エネルギー化を実現

 かご内天井の照明器具としてLEDを採用。照明の消費電力を最大93%低減*11することができます。

4.最新式かご内操作盤を採用

 日立製最新式標準型エレベーター「アーバンエース*12」のかご内操作盤を採用。同操作盤には、視野角の広いIPS*13液晶パネルを採用した8.4インチカラー液晶インジケーターが内蔵されており、視認性を更に向上させています

5.新保全サービスに対応

 日立ビルシステムが、最新式標準型エレベーター「アーバンエース」を対象に、業界初のサービスとして2012年8月1日から提供を開始した「ビルケアねっとサービス*14」が、全てのセレクトにおいて採用可能です。このサービスでは、お客様自身がお手持ちのパソコンからインターネット経由で運転休止や待機階の変更設定を行ったり、かご内液晶画面にお客様が作成されたオリジナルのメッセージや写真などを表示することができます。

  1. 万一ドアが開いたままエレベーターが走行した場合に、エレベーターを停止させる装置です。
  2. 改正建築基準法施行令に対応した機能である「戸開走行保護装置」「初期微動感知地震時管制運転」「停電時自動着床装置」並びに、昇降機耐震設計・施工指針に基づいた「耐震構造強化」。
  3. 既設エレベーターのレールやつり合いおもりなどを残した形で活用し、エレべーターを取り替える改修です。
  4. 1985~1992年製造の乗用9人乗り、7階床の場合での当社従来比。工事期間は、製造年・機種・仕様により異なります。
  5. 1985~1992年製造の乗用9人乗り、7階床の場合。販売価格は、製造年・機種・仕様・セレクトにより異なります。
  6. エレベーターの「頭脳」と「心臓」に相当する「制御盤」と「電動機」を最新型に更新し、マイコンインバータ制御化する改修です。
  7. 戸開走行保護装置の設置促進に向けた推進項目などが掲載されています。
  8. 1985~1992年製造モデルの場合を示します。既設機種の仕様により、一部商品メニューが異なる場合があります。
  9. 所轄行政によっては、セレクト1の戸開走行保護装置を設置することで確認申請が必要となり、セレクト2の「耐震構造強化」「停電時自動着床装置」が義務付けられる場合があります。
  10. 省エネルギー効果の最大値は既設リレー式エレベーターをモデルとした数値です。省エネルギー効果は既設機種により異なります。
  11. 常時点灯の蛍光灯照明(144W)と、自動消灯機能により平均点灯時間が1日2.7時間(月平均走行時間40時間のエレベーターにおける平均点灯時間。当社調べ)のLED照明(78.4W)とで比較した場合。
  12. 2012年3月に発売されたモデルとなります。
  13. IPSは株式会社ジャパンディスプレイイーストの日本における登録商標です。
  14. 日立ビルシステムが提供している昇降機保全サービス「スーパーヘリオスメンテナンス」の契約が必要です。

お客様からのお問い合わせ先

株式会社日立ビルシステム 昇降機リニューアル事業部 事業企画部[担当:高橋、水本]
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町二丁目4番地
TEL 03-3288-2296 (直通)

報道機関からのお問い合わせ先

株式会社日立ビルシステム 法務部[担当:野中、小川]
〒101-8941 東京都千代田区神田美土代町7番地
TEL 03-3219-9176 (直通)

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