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株式会社日立ビルシステム

人に優しい移動を考える

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超高齢社会における安全・安心を意識

13年後、皆さんはどんな暮らしをしていると思いますか? 総人口に占める高齢者(65歳以上)の比率が21%を超え「超高齢社会」となった日本では、2030年に3人に1人が高齢者になると予測され、労働力人口の減少や医療費負担の増加などが懸念されています。社会の活力を維持するには、誰もが自由に移動できる環境整備が欠かせません。本特集では、超高齢社会における円滑な移動のあり方や、先進事例について紹介します。

好きなところに自由に行けるその喜びが社会を活性化させる

超高齢社会において、安全・安心な移動はどうあるべきなのでしょうか。東京大学大学院教授で、高齢社会にふさわしい社会システムの再設計などを研究する鎌田実氏にお話を伺いました。

交通網の発達した現代は、どこへ行くにも便利になりました。

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東京大学大学院新領域創成科学研究科
人間環境学専攻 教授
鎌田 実氏

しかし、加齢により身体機能が衰える中、安心して外出を楽しむには、さらなる環境整備が不可欠です。

2006年12月に「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」が施行して以来、交通機関や公共施設では、様々な観点から利便性が見直しされ、改善が進められてきました。

その一方で、地方ではドライバー不足によりタクシーやバスの供給が不十分で、マイカーで移動せざるを得ない現実があります。近年、高齢ドライバーによる事故も増えています。

解決に向けた動きの一例として、ゴルフ用の電動カートを公道で走らせ、乗合自動車として市内を巡回する試みも始まりました。単なる移動手段ではなく、乗り合わせた乗客同士が自然に語らう“コミュニティサロン”となる副次効果も生まれています。

これから重視されるのは、「情報のバリアフリー」だといわれています。例えば海外からの観光客の増加を見越して、駅の案内サインを多言語で表示し、初めてそこを訪れた人も、迷わずに移動できる配慮が求められるでしょう。

定年を迎えた後も、社会の一員として超高齢社会を楽しく生きるために、誰もが安全・安心に移動できる環境の実現が待ち望まれます。外へ出て趣味を楽しんだり、人と会って刺激を受けたりする──。
その喜びが、社会を活性化させる原動力になるでしょう。

日本の将来人口推計

日本の将来人口推計グラフ

出所:国立社会保障・人口問題研究所

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