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Hitachi

株式会社日立ビルシステム

人をもてなすヒューマノイドロボット

人に寄り添う「ヒューマノイドロボット」が、私たちの仕事や生活をサポートする――。幼少期に読んだ漫画のような出来事が現実になりつつあります。本特集では、日本のロボット研究の草分けである日立のロボット開発の歴史、近年の研究成果である自律走行可能なヒューマノイドロボット「EMIEW(エミュー)」の案内・接客サービスにおける活用などについて紹介します。

対応が難しい役割を担い社会課題の解決に貢献

小説や映画に登場する空想の産物だったヒューマノイド(人型)ロボットが、現実の世界で動きはじめています。ヒューマノイドロボットとは、どのような存在なのか。早稲田大学創造理工学部総合機械工学科教授の高西淳夫(あつお)氏にお話を伺いました。

「ロボット」という単語はもともと、1920 年に発表されたチェコの戯曲「R.U.R.」に登場する「人間の代わりに労働してくれる人間そっくりの機械」に端を発します。今では「人間の代わりに作業や労働をしてくれる機械」をロボットと称し、「人間を模した形状のロボット」をヒューマノイドロボットと呼んでいます。 現在ヒューマノイドロボットは、人では対応が難しい役割を担う存在として活用が始められています。その代表例は、外科手術のトレーニングを目的とした患者役のロボットです。また、米航空宇宙局(NASA)では、宇宙船外での活動を人間に代わって行うヒューマノイドロボットの開発を進めています。

今後ヒューマノイドロボットの活躍が期待されることの1つとして、施設の案内やビルの受付など、人とのコミュニケーションを伴う労働があります。受付で無機質なディスプレイなどに声だけで応対されるよりも、人間のような外見と動きを伴って対応してくれるほうが親近感を得られ付加価値が高いからです。

高西氏は「ヒューマノイドロボットの開発は発展途上。役に立つ存在だと、社会に受け入れられることが必要です」と指摘します。

その一歩として、2016 年にロボット専用の周波数帯域の割り当てが認められました。業務用ドローンの遠隔操作実現が主な目的ですが、ロボットがネットワークにつながりやすくなることで、ロボット間のデータ共有の円滑化による役割の拡大も見込まれています。

少子高齢化が進み人口減少が予想される近未来では、ヒューマノイドロボットが人間の仕事や生活をサポートしながら共存する社会が訪れているかもしれません。

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早稲田大学創造理工学部総合機械工学科 教授
一般社団法人 日本ロボット学会 会長
高西 淳夫(あつお)氏

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