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Hitachi

株式会社日立ビルシステム

照明設備の節電対策

照明の効果的な削減

 ビルの節電対策メニューでは「照明の間引き※1」が推奨されています。とはいえ、どの程度までの間引きが可能なのでしょうか?
 現在のJIS照度基準では、事務所の推奨照度は750〜1,500ルクスです。ほとんどのオフィスでこの推奨照度をクリア、実際のオフィスビルの照度は750〜1,000ルクス程度が一般的です。
 しかし国の労働安全衛生規則を見てみると、就業環境の照度の最低基準は「精密作業で300ルクス以上」と規定されています。この数値に合わせれば、これまでのオフィスの照明は最大で5割程度削減できると考えられます。さらに、照明を減らした分だけ建物内部の照明が発する熱が抑えられるため、冷房負荷 の軽減効果も期待できます。
 実際に300ルクスにするとやや暗く感じるため、ヨーロッパの一般的なオフィス並みの500ルクス程度※2を目安としてみてはいかがでしょうか。

※1
照明器具によっては、一部の光源を外すと点灯しないこと、効果的に節電できないことなどがあります。
※2
 「照明合理化の指針(社団法人 照明学会 2011年3月発行)において、実際には500〜1000ルクスの範囲で作業等に応じて決めればよいこと、全般照明(アンビエント照明)と局所照明(タスク照明)の合計でこの照度を満たせばいいことが明記されています。

「局所照明(タスク照明)」で無駄を省く

 これまでほとんどのオフィスビルは、部屋全体を均一に照らす「全般照明(アンビエント照明)」を採用してきました。
しかし一日中部屋全体を照らす方式では、在勤者の外出が多い時間帯も、全員が在席している時間帯も、同じ明るさで照らすため無駄が生じます。
 「必要なときに、必要な分だけの明るさをまかなう」には、デスクスタンドなど「局所照明」の活用が有効です。オフィス全体の照明がやや暗い場合でも、自席に照明があれば、仕事に支障の出ない範囲の十分な明るさを確保できます。
デスクスタンドの消費電力は20W前後とさほど大きくないので、節電効果への影響は軽微にとどまります。例えば、全般照明750ルクスのオフィスで、全般照明を400ルクスに下げたうえで局所照明を追加すると、30%以上、さらに昼光利用と併せると50%以上節電できました

「局所照明(タスク照明)」で無駄を省く

測定条件
所在地:神奈川県横浜市 竣工年月:2007年2月 建物用途:事務所 建物規模:地上4階地下1階 延床面積:6,400m²  測定期間:夏期・中間期 2010/8/23〜2010/11/12 照明器具:Hf蛍光ランプ 採光面:南東、北西

時間に応じて自然光を取り入れる

時間に応じて自然光を取り入れる

 光が差し込む窓側は、自然光を利用して明るさを調整しましょう。ただし、日射の強い時間帯はふく射熱で部屋が暖まり、空調負荷を高めてしまいます。東側のビルであれば午前中、西側なら正午以降はブラインドを閉めるなど、立地やその日の天気などに合わせてブラインドの角度を調整しましょう。
 その際、ブラインドを完全に閉め切るのではなく、少し外が見える程度に窓に対して角度をつけておくと、明るさを取り入れながら日射を遮れます。また、できるだけ熱を吸収しない白色のものを利用しましょう。白色のブラインドを付けた窓側の温度は、黒色のブラインドに比べて3〜5℃低くなるといわれています。